メリーニューイヤー
今日は大学での1日当番日。朝に病棟を回診してきた。年末年始という特別イレギュラーな期間はできるだけ家に帰ってもらうというのが、常であるのだから、今入院している人は帰れなかった事情があるというわけだ。つまり、病状が不安定であったり、重症であったり。
その中の1人に20台前半の女の子がいて、12月から入院していて、さらに年末にかけて病状が不安定になってしまって帰れなかったわけだ。クリスマスまでには帰りたいという期待は打ち砕かれ、年末年始も入院。悲壮感が漂っていた年末だったけど、今日の病室は少し明るかった。
「クリスマスまでに帰って、プレゼント交換をする約束してたのに、年が明けちゃいましたね。帰ったらメリーニューイヤーでプレゼント交換します!」
強いなー。20台前半の頃ってきっとひとつひとつの行事が大切で、あきらめきれないはずなのに。あと10年20年すれば、クリスマスだって、お正月だって、まだこれからもあと50回くらいあるんだろうから、今年もそのうちの1回だなって片づけられるのかもしれないけれど。難しい病気と向き合うってすごい勢いで時計の針をすすめてくれるのでしょうか。
「メリー(Merry)」は「陽気な、お祭り気分の」という形容詞だそうです。
はやく退院して、この娘にメリーニューイヤーのプレゼント交換してもらいたいね。