一歩だけ見ていれば、意外と遠くまで行ける ~ゴールを忘れた頃に、だいたい着く
先週末、家族で鎌倉に行ってきました。
夕方、江の島まで歩き、シーキャンドルのイルミネーションを見ました。
夜は小さなメキシコ料理屋さんでタコスを食べました。ナチョスもありました。ブリトーもありました。
陽気な国の料理を肴に、僕たちはワニワニパニックみたいなゲームをしながらその空気を愉しみました。
翌朝は5時に起きました。
リビングで寝ていた長女と次女が一度目を覚まして、「いってらっしゃい」と言ってくれました。
朝5時の「いってらっしゃい」は、昼間の「いってらっしゃい」よりも少しだけ重みがあります。
ひとり江ノ電に乗り、鎌倉から京急に乗り換え、三浦海岸へ向かいました。
同じ方向に向かうランナーが、電車の中に少しずつ増えていきます。
この人たちはこれから21km走るのか、と思うと、なんだか全員が少し変わった人たちに見えてきます。
もちろん、僕もその中の一人です。
会場に早く着いたので、海の見えるマクドナルドに入りました。
ホットコーヒーを飲みながら、ぼんやり海を見ていました。
この2ヶ月のことを思い出していました。
ケトジェニック。冷水シャワー。ヨガ。HIIT。瞑想。
よく考えると長距離の練習はほとんどしていません。
それでも今日は走ることになっています。
人生というのは、たいてい準備不足のままスタートラインに立たされるものです。
三浦のコースは海沿いですが、思ったよりアップダウンがあります。
登りでは呼吸に集中しました。
吸う。
吐く。
吸う。
吐く。
そのうち、「走っている自分」というものが、少し遠くに感じられる瞬間があります。
そういう時間のほうが、意外と呼吸が整っています。
気づくと21kmは終わっていました。
これまで走った10kmの大会より、むしろ疲れていない気がしました。
たぶん、余計なことをあまり考えなかったからだと思います。
ただ走る。
それだけでした。
家族は三浦には来ていません。
江の島水族館に行っていました。
少しだけ応援に来てほしい気持ちもありましたが、水族館を選ぶ判断は、わりと正しい気もします。
レースのあと、鎌倉で合流して海鮮を食べました。
帰りの車では子どもたちはすぐに寝てしまいました。
水族館で真珠を取り出す体験をして満足したのでしょう。
僕はなぜかあまり疲れていませんでした。
ハーフマラソンを走ったのに疲れていないというのは、少しだけ拍子抜けでもあります。
走ると、いろいろなことに気づきます。
ゴールを意識しすぎると遠くなること。
呼吸に集中すると楽になること。
そして、人は余計なことを考えないとき、思ったより遠くまで進めるということ。
また走ろうと思います。
