僕はここに座り続ける ~かかりつけ医報告完了
特別な作業ではない。
必要な情報を選び、必要な数字を落とし、送信ボタンを押す。
それだけのことだ。
けれど不思議なもので、その「それだけ」が、自分の立ち位置を静かに固定する。
かかりつけ医という言葉には、どこか重力のようなものがある。
どれだけ専門的な領域で空中戦をしようが、その言葉が足元に戻ってくる。
僕はたぶん、この場所で同じ人の話を聞き続けるだろう。
それはまだ大きな物語ではない。
だけど、小さな変化が確かに積み重なっていく。
コーヒーはもう冷めかけている。
朝の光はまだ角度が浅く、診療所の机の上にはコーヒーの湯気が細く立ち上っていた。
その間に、かかりつけ医報告制度の報告を終えた。
今日は休診日だが、いつもならそろそろ診療が始まる時間だ。
僕は椅子を引き、今日もいつもの場所に座っている。
