炎症を放っておくのはやはりいかがなものか
[2023.03.17]
結構関節の腫脹が良くなっても、CRP(炎症マーカー)がだぶついている関節リウマチ患者さんもいらっしゃるんですね。
CRP値はLDLコレステロール(LDL-C)値よりも強力な心血管イベントの予測因子であったとLancetで報告されていました[Lancet. 2023 Mar 3:S0140-6736(23)00215-5.]。残存コレステロールリスクよりも残存炎症リスクのほうが、心血管イベントや死亡の強力な予測因子であり、LDL-Cの低下だけではアテローム性動脈硬化リスクを完全に低減させることはできないし、心血管イベントの発生を減らすには炎症パスウェイのさらなる研究が必要であると考察しています。
関節リウマチ患者さんのコレステロールを気にするのはもちろんですが、それ以上にまずは関節リウマチの疾患活動性を制御することが大事ですね。患者さんとこのことについても共有しよう。